小4生の国語の学習についての記事です。
小4時は国語がいちばん取れない?
組分けテストの結果はいかがだったでしょうか。国語はどうでしたか?小4の時点だと、算数は取れたけど、国語は全然ダメだった・・、というパターンが意外に多いですね。「国語は150点中50〜60点しか取れなかった!後半はほとんど白紙だった!終わった!」などというご家庭もあるかと思います。しかし最初はそんなものです。たとえ最初は悲惨でも、経験を積んで成長していきますので、あまり落胆しすぎないでください
長い目で成長を待たないといけない
正直、まだ読解に慣れていないお子さんにとっては、組分けの40分で長文2題というボリュームは、キツいハードルだと思います。長文2題ならたぶん読むだけで精一杯になる子も多いはず。そのうえ設問の意図を正確に理解して解く、というのは最初はかなり難しいと思います。活字慣れ、解くのに慣れ・・していって、そこそこ戦えるようになるまで、組分け3回ぐらい経る必要があるのではないでしょうか。
ただお子さんたちも日々成長していっています。小4時はその成長はとても緩やかで、特にいつも一緒にいる親御さんには見えにくいものなんですね。小4終了時にお母さんに「今年一年振り返ってみると、なんだかんだ言っても色々なことが出来るようになったでしょう?」と問いかけると、皆さん、ハッとした顔で「そういえばそうねえ」みたいに言ってくれます。日々イライラさせられますが、長い目で見るとお子さんたちは確実に変わっていくものなのです。
テストは直しが大事
小4時は結果を求めるよりは、まず経験をさせて、そのフォローを丁寧にしていくことです。そういう意味でテストは、むしろ返ってきてからの「直し」が大切になります。
おそらくテストの時は無我夢中か、ぼーっとしてたかで、文章内容がしっかり読めていないはず。まずはゆっくりでいいから音読させてみましょう。難しい言葉やわかりにくい内容は教えてあげてください。ちゃんと読んで、内容がつかめた後なら、解ける問題はかなり増えるはず。
「ホラ、できたじゃない。慣れていってちゃんと読めるようになったら、点数も上がっていくよ。ちゃんと解き直ししていけば、だんだん出来るようになるからね」
とおだてながらやらせていきましょう。良くないのは「あなたは国語が苦手だから」と言いすぎて、苦手意識を持たせてしまうことです。苦手意識を持つと子どもは逃げるようになる。するとますます取れなくなる、という負の連鎖に陥ってしまいます。
漢字・語句は国語の基礎体力
小4時はまず漢字の宿題をきちんとこなせるようにしましょう。漢字練習は、学習の習慣づけにもなります。また漢字は表意文字で意味があるので、語彙力増強に直結します。そういう意味で小4時の漢字学習は、「国語の基礎体力づくり」と言えるでしょう。
塾での漢字の学習は、学校の教科書よりも先取りして学習するようになっています。ゆえに字の形としても複雑なものをどんどん覚えないといけません。当面は納得して覚えるよりも「字面優先」の学習となってしまうかと思いますが、知識が増えるに従って徐々に余裕をもってできるようになります。
書き方は角張った字で濃く書く。トメ、ハネ、バランスなどに注意。機械的にならず、漢字の意味を意識しながら書くのが望ましいですね。
漢字には「学年が上がっていくに従って自然と治っていくもの」と「ずっと治らないもの」があります。前者は「バランス」や「勘違い」など、後者は「トメ、ハネなどの細部」や「性格による雑さ」などがあります。
部首のトメ、ハネや汚い二度書きなどには注意していきましょう。
また小4の後半に「慣用句」「ことわざ」の学習が始まります。これについては「学習漫画」が絶大な効果があります。買い与えさせすれば勝手に読んで勝手に覚えてくれるので、早くから導入しておくとよいと思います。
小4時は「解ける」よりまず「読める」ように
家庭学習で読解問題を見てあげる場合は、まず音読をさせましょう。忙しい時は仕事をしながら耳だけ傾けてあげるのでもよいです。
その後、そばについて内容理解のための「問いかけ」をしてあげることで理解の助けになります。
ここまでの部分で登場人物をみんな言ってみて
おじいさんとおばあさんと桃太郎
ここから場面がどこに変わったの
鬼が島
この場面での桃太郎の気持ちに線を引いてみて
ここかな?
自転車を後ろから補助するイメージですね。
小4時はまず文章をしっかり読んで、内容をつかめるようにすることです。それが出来るようになってくれば解く力は次第についていきます。
またもしテキストの文章レベルが難しい、と感じたなら、半年くらい前の小3の教材などやらせてみるのも効果的です。短くて簡単なものからやらせていって、低いハードルを越えさせることで、自信をつけることができます。とにかく焦らず、一歩一歩です。
日常生活の中でも学べる
国語力は、精神年齢や普段の生活に根ざした言葉の力と繋がっています。ご家庭での会話も大切にしていきたいところです。
だからなんでも「ヤバい」で通じてしまうのはよくないですね。また「ご飯!」「トイレ!」など「単語」で意思疎通してばかりでは、コミュニケーション能力が成長していきません。
なるべく日常会話でも子供扱いせず、大人の語彙で接するよう意識しましょう。「わからない」と言われたら教えてあげればいいのです。
またお出かけした際に、異年代の人(よそのおじさん、おばさん)にきちんと挨拶できるようにするなども大事。(今年はコロナで不透明ですが)塾のお泊まり合宿などに参加するのも有益です。親元を離れたら、身の回りの支度やスケジュール管理など自分でやらなければなりません。自立心を育む絶好の機会です。一人になって親のありがたみもわかるでしょう。
また読書は活字慣れや世界観を広げる意味で有益ですが、「入試に出る作家」を読ませたり、感想文を強制的に書かせたりする必要はありません。要は文章に慣れることが大事なので、お子さんの興味のあるものを読ませてあげることです。
いちばんいいのは、塾のテキストで読んだ文章の続きが気になって読みたい!というパターンですね。これはぜひ買ってでも読ませてあげて、知的好奇心の芽を伸ばしてあげたいところです。
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