小6上巻12回 予習シリーズ社会の徹底解説と暗記プリント

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目次

わたしたちの暮らしと経済

そもそも経済とは「人間社会におけるモノやサービスとお金のやり取りのこと」です。

モノ=形のある商品のこと。(鉛筆、机、テレビなど)
サービス=形のない商品のこと。(電車に乗る、髪を切る、授業を受けるなど)

確かに塾で授業を受けているけど、「授業」って物体ではないですよね。あれは形のない「教育サービス」になります。形のないものにも、料金は発生します。

生産と消費、流通とは

生産とは「リンゴ」や「自動車」など、生活に必要なものをつくることです。「リンゴ」など農作物を生産するのは「農業」、「自動車」など機械類を生産するのは「工業」です。

消費は、「消費税」なんて言葉で聞いたことあると思いますが、モノを買ってきて使うことです。しかし、ここで大きな問題が起きます。

  めじろ

「リンゴ」を青森県まで買いに行くの?

東京から?行けっこないじゃん

  めじろ

「車」を愛知県まで買いに行く?

むり!

そこで、生産物を消費者のそばまで運ぶシステムが必要になります。これが流通です。モノは生産されたのちに、いったん問屋さんなどの卸売業者の元へ行き、そこから必要な数だけ小売業者におろされます。この小売店というのが、みんなの家のそばにあるコンビニやスーパーなどの「お店」のことです。

ものの値段の決まり方

供給とは企業などが、「商品を生産し売ろうとする動き」のことです。たとえばゲーム会社が、すごいゲームを作ったとする。発売日には大行列。

  めじろ

めちゃすごいゲームが発売されたよ。

やってみたいな!

みんな欲しがります。この消費者の「商品を欲しがり、買おうとする動き」を需要と言います。

上の図では、大人気ゲームで殺到しています。人気すぎて入手できないかも。でも一刻も早く手に入れてやりたい!「少しぐらい高くてもいいから手に入れたい!」と思います。

供給<需要⇨価格は上がる

上の図は、まったく反対の状況です。ゴミゲームで全然売れない。でも売れ残っても困るから、カゴに入れて「1個500円セール」とかで叩き売りをしないといけない。

でもそういうゲームって本当つまんないものしかないよね。

  めじろ

500円でも要らない。たいてい誰も買わないので、売れ残っちゃいます。

供給>需要⇨価格は下がる

インフレとデフレって?

インフレーション(インフレ)・・「物価が上がり、お金(貨幣)の価値が下がること」です。

???

インフレって好景気すぎる時に起こりやすいのです。景気が良ければ、給料(賃金)も上がります。給料もらえて購買力も上がり、モノも売れます。モノの値段(物価)も上がっていきます。

そのうち賃金のアップ率を、物価上昇率が上まわっちゃうなんてことが発生します。これがインフレですね。

ちょっと何言ってるかよくわからない。

  めじろ

具体例を出そう。

 今月は給料(賃金)上がって100万円もらえた〜!やったぞ!」って思って買い物にいきます。ところがモノも高くなっている。これがインフレです。「何〜!牛丼1杯10万円?なんや、そりゃ?」ということになる。(これは大げさな例ですけど)

牛丼1杯10万円!?
  めじろ

確かに給料も上がってる。でもそれ以上に物価が上がっちゃうんだ。

これじゃ月に牛丼10食しか食べられない。給料100万もらえても意味ないじゃん。

物価が上がりすぎて、お金の価値が相対的に下がってしまっているのです。これが、「物価が上がり、お金(貨幣)の価値が下がること」ということの意味です。

牛丼はちょっと大げさな例でしたけど、世界ではこのようなハイパーインフレと呼ばれる事態が、実際に起こったことがあります。日本でも太平洋(大東亜)戦争敗戦直後、ハイパーインフレに見舞われました。

第一次大戦後のドイツでは、パン1個が1兆マルクとなる事態が発生、100兆マルク紙幣が印刷されました。100兆マルクって何??しかもこれでもパン100個しか買えない。すると1万円ぐらいの価値ってことですか。

もはやお札が紙くずと化した状態

ハンガリーではさらに恐るべき事態が。みなさん「京(けい)」の上の単位って知ってますか?そう「垓(がい)」ですよね。ハンガリーでは10垓ペンゴ紙幣(日本橋の貨幣博物館で展示)が印刷されたことがあるそうです。ここまで経済がおかしくなると、紙幣も単なる紙くずに過ぎなくなります。

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国立印刷局 お札と切手の博物館HPより

デフレーション(デフレ)・・「物価は下がり、お金(貨幣)の価値は上がること」です。

デフレって不景気の時に起こりやすいのです。

景気が悪化すると、このままでは倒産するから企業は「安売り!牛丼1杯50円」とか大セールを行います。「おお!安いじゃん。食べに行くか〜」とお客さんは集まるようになるでしょう。

牛丼1杯50円!?

50円なの?安いじゃん!

  めじろ

しかし安売りのやり過ぎは「自分の首を絞めること」につながっていきます。なぜかわかるかな?

牛丼1杯50円じゃお店の儲けが出るわけないよね。

するとしわ寄せは店員さんにいきます。「来月から給料下げるけどいいかな?」「今月いっぱいで辞めてもらうから(リストラ)」となり、失業者が増えます。

これがリストラ!

失業者が増えると、社会全体の購買力が下がっていき、モノもますます売れなくなる。物価は下がってるけど、自分も失業してお金がないからなるべく買い物をひかえる。ますますモノは売れなくなる。

これを「デフレ・スパイラル」と言います。バブル以降、日本はこのデフレ地獄に苦しめられてきました。どんどんどんどん下がっていく悪循環にハマっていったのです。

銀行の仕事

働いて得たお給料を「一気に全額使う」ことは普通はしません。いざという時のために、蓄えておく人が多いと思います。

タンス預金?

とはいえ、「家のタンスに大切にしまっておく」なんて普通はしません。あなたはお金をどこに蓄えていますか?

銀行に預けてあります。

  めじろ

そうだよね。タンスに入れておくより銀行に預けた方がいい。なぜ?

お金を下ろすときに、少し利子がついてくるんだよ。

  めじろ

ちょっとお得だね。でもこれだと銀行は損してるよね。

そういえばそうね。

  めじろ

銀行はどうやって儲けてるんだろう?

家計などから預かったお金は、資金に困っている企業などに貸付します。企業から返してもらう時には、利子をつけて返してもらうのです。

なるほど。私たちの預けたお金が誰かの役に立っているのね。

  めじろ

ちなみに上の図の、利子Aと利子Bはどちらが高いと思う?

利子Bでしょう!

(利子B -利子A)が銀行の利益になります。

↓北海道・小樽の貨幣博物館の記事があります。

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