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近代(明治〜昭和戦前)は戦争で覚える
歴史の通史学習も今回で最後になります。今回は歴史の中でも頻出の近現代史です。明治維新後〜昭和戦前までは「戦争の時代」でした。大正は「軍縮・リベラル」の時代でしたが、それでも欧州大戦(第一次大戦)に同盟国・イギリスの要請で参戦しています。
「近代戦争」を骨組みにすれば、近代史の流れはつかみやすくなります。戦争を「幹」として、周辺知識を「枝葉」のように肉付けしていくイメージです。
↓なお昭和の戦争は語呂合わせ暗記で覚えちゃいましょう。
満州事変 1931(いくさはじまる満州事変⇨ここから昭和の戦争ははじまる)
日中戦争 1937(いくさ長引く日中戦争⇨なんと8年間100万の軍隊を投入する泥沼戦争になってしまった)
きっかけ、講和条約、講和内容、日本代表、戦後の主な出来事など整理しておくことが大事です。
また獲得した海外領土や、紛争発生地点などの「地図問題」も頻出です。
歴史地図の解答
地図1(台湾)➡︎日清戦争・下関条約
地図2(遼東半島)➡︎日清戦争・下関条約、ただし三国干渉により返還
地図3(北緯50度以南の樺太)➡︎日露戦争・ポーツマス条約
地図4(奉天)➡︎ここで「柳条湖事件」発生し、満州事変へ
地図5(北京郊外)➡︎ここで「盧溝橋事件」発生し、日中戦争のきっかけの一つに
また1930年代当時は欧州でもドイツが台頭し「第二次世界大戦」が勃発していました。「世界史的な視点」も持っておきましょう。10年間隔で重大事件が発生しています。
第一次大戦終結 1919(ベルサイユ条約締結)
世界恐慌 1929(不況は世界に拡大し、次の大戦の遠因となる)
第二次大戦開戦 1939(ドイツ、ポーランドに侵攻)
現代(昭和戦後〜)は内閣で覚える
吉田茂
戦前は駐英大使で、もともと親英米派である。戦争末期に終戦工作に関わったことによって、一時は当局に拘束を受ける。しかし、このことが戦後GHQの時代に功を奏した。戦前実力者(鳩山や岸など)が「戦争協力者」として次々とアメリカのパージに遭う中、吉田は生き残り、内閣総理大臣に就任し、戦後日本の改革を行う。
・日本国憲法の制定
・サンフランシスコ平和条約
・日米安全保障条約
鳩山一郎
戦前からの政党政治家で、総理の座を目前にしながらGHQに公職追放され、吉田茂にその座を奪われる。復帰後は体調不良に悩まされながらも、「自由民主党」(保守合同)を結党し、初代総裁となる。その後、悲願の総理の座を射止める。
・日ソ共同宣言(1956年 「ソレ、ソレ!国連いくころだ!」で暗記)
・国際連合加盟
「日ソ国交回復と国連加盟」はセットで覚えること。そもそも日本の国際連合加盟が遅れたのは、国連常任理事国のソ連が拒否権を行使し、妨害していたため。日ソ国交回復により、ようやく障害がなくなって日本は加盟できた。
岸信介
鳩山・自民党の初代幹事長に就任後、1957年内閣総理大臣に就任する。しかし当時は反戦・政治闘争の時代で、「安保闘争」(60年安保)と対峙することになる。反対派の群衆に国会を包囲され、岸は死を覚悟したと言われる。とにかく「岸=A級戦犯=戦争賛成の軍国主義者」のようなイメージが流布し人気はなかったが、この60年安保もちゃんと読んでみれば「アメリカに単に基地提供するだけでなく、有事には日本防衛の義務を負わせる」という日本に有利な改定内容であった。
池田勇人
「所得倍増計画」をぶち上げ、高度経済成長を牽引した名宰相。1964年の東京五輪を最後に、病気のため惜しくも引退する。池田が人気絶大のまま長期政権を続けていたら、60年代のうちに憲法改正は実現していたかもしれない。
・所得倍増計画
・東京オリンピック
日韓交渉もほとんど池田内閣の功績と言えるかも。
佐藤栄作
安倍晋三に抜かれるまで、戦後最長の長期政権を実現した。ノーベル平和賞を受賞している。岸信介の弟である。
・日韓基本条約
・沖縄返還
・非核三原則
田中角栄
傑出した政治力で出世街道をひた走り、総理大臣の座を射止める。「今太閤」「コンピューター付きブルドーザー」「目白の闇将軍」とあだ名は数知れず。「日本列島改造論」をぶちあげ、政治改革に乗り出したが、タイミングが悪く石油危機に直面。ロッキード事件などの疑獄事件にも足を掬われ、総理の座をあっさり降りることになった。
・日中共同声明
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