子どもの学力を伸ばし、やる気を出させるために必須とも言えるのが、「褒める」ことです。わかっちゃいるけど、なかなか上手にできない。
大人の求めるレベルに対して、あまりにもいい加減で、イライラすることばかり。親の目から見ると、駄目なところばかり目に付き、つい叱ってばかり。こんなパターンが多いのではないでしょうか?
四谷大塚が発刊している「ドリームナビ」に、「褒め方」特集が載っていたので、そこに私の経験談なども踏まえて記事にしてみました。褒め方のコツ特集です。
感じたまま素直に褒める
打算や計算でなく、感じたままを言葉にすることです。「おお~!スゲエ!」「やった!ついに」とか。成績が伸びたら正直嬉しいじゃないですか?それを心のままに出し、喜んでやる。「でも算数は駄目じゃない」とか苦言を言いがちなんですが、まずは喜んであげましょう。子どもって親にいいところ見せたいもんなんです。
「成長」って言葉は嬉しいらしい
自分が成長しているのかどうか、本人は分からないものです。勉強はしてるつもりでも、それが本当に血肉になっているのか、分からなくて不安を抱えています。誰か他人から認めてもらえると、ホッと安心できるんですね。「あなた伸びてるよ」「5年の時に比べてずいぶん成長してるよね」とか。
具体的・客観的情報で褒めるとさらに嬉しい
ただ漠然と褒めるより、具体的に褒められると効きます。「理社が安定してるのはいいね。A中は理社の配分が大きいから、ここは強みになるよね。算数は一見悪いけど、ケアレスが多いから、落ち着いてやれば偏差値〇〇以上は取る力はついてきてるね」とかね。特に精神状態が不安定になる小6なんかは、根拠を示してあげると楽になるみたいです。
みんなの前で褒める
これは大人でもそうですよね。会議で「〇〇さんは営業所トップの業績です!」とか言われるとやっぱり嬉しい。人間の承認欲求は何よりも強いのです。
塾で成績優秀者で貼り出された時、先生に褒められた時、子どもは必ず報告してきますよね?クラスのみんなの前で褒められるのは最高に嬉しいんですね。ご家庭でも、ご飯の時とかに兄弟の前で褒めてあげると喜ぶはず。お兄ちゃんやお姉ちゃんに協力してもらうのもいい。「すごいね。私が小5の時はこんなに取れなかったよ」とかね。
過程(プロセス)を褒める
いったん社会に出れば、世の中は結果が全て。「努力したんですけど、出来ませんでした」は会社では通じません。受験も同様で、どんなに努力しても、ペーパーテスト一発の結果で、ラインが引かれる非情な世界です。そんな中で、親だけが「途中の努力」を、「過程」を認めてあげられる。
頑張っても結果が伴わないことはよくあります。くさっちゃう時もある。そういう時に「あなた最近頑張ってるよねえ」とか「もう宿題終わったんだ!スピードついてきたねえ」とか、普段の勉強姿勢などを評価してあげる。そうすれば少しは報われた気持ちになるんですよね。「ママは見ててくれてるんだ」とか。
達成しやすい短期目標を設定してあげる。
成績不振の時期、スランプの時期は、褒めたくても褒めるところが見つからないものです。達成しやすい短期目標(漢字計算テスト合格とか)を設定してあげて、クリアさせて立て直していくのは有効です。
褒めると調子こく場合→次の課題の指摘
褒めるのを躊躇してしまうのは、慢心が怖いからですよね。自信を持つことは大事だけど、「これでいいんだ」と変に安心してしまってもマズイ。
そういう時は
- まず褒める「凄い!」
- 課題の指摘「でも国語の記号選択は酷い。これじゃ厳しいぞ」
- また褒める「ただし全体的に伸びてるから新学期いいスタート切れたね。努力したからだよ」
あくまで努力の成果であることは言及しておく。で、プラスを多目にしつつ、釘も指すことですね。
反抗期で、褒めても反応ない→褒める人を代えてみる
成長期=反抗期で、親にごちゃごちゃ構われること自体「ウザい」と感じて、もう「放っといてよ」みたいに思える時があります。そういう時は人を代えてみるのもいい。例えば普段はあまり受験に関与しないパパとかに、ボソッと「頑張ってるじゃないか」と言ってもらったりね。
意外に嬉しいメッセージ作戦
過去問の丸つけをしてあげる時、「合格最低点に近づいたね!もう一歩だよ!」とか、メッセージを添えて貰えると嬉しいものです。またはお弁当に「励ましメッセージ」をメモでつけてあげるとか。「毎日頑張ってるね!えらいね」とか。一見反応がなくても、実は子どもは意外に楽しみにしてるものです。
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