楽しく学ぼう!衆議院議員総選挙のしくみ
衆議院の選挙の仕組みについて学んでいきましょう。衆議院の議員定数は465名、任期4年、解散ありです。
選挙活動は公職選挙法というルールに従って行われます。満25歳以上が立候補できます。
まずは家に届く選挙公報や、テレビ、新聞、街頭演説などで候補者や政党の政策を知りましょう。
衆議院・小選挙区
衆議院は小選挙区(289名)と比例代表制(176名)に分かれています。有権者はその両方に投票します。
小選挙区は日本を細かい選挙区に分けます。その数、なんと289選挙区です。都道府県より細かく分けるのですね。例えば東京で言えば25区に分けられます。
小選挙区は当選するのがもっとも厳しい選挙制度で、得票数が1位の候補者しか当選できません。2位以下は落選になります。
小選挙区の選挙は、「候補者」(人の名前)を書いて、投票します。
では、架空の選挙を体験してみましょう。
さあ、誰か一人選んでください!!
選挙は「秘密選挙」の原則があり、ブースで誰にも見られることなく、好きな人に投票できます。
選挙結果が出ました。
1位 織田信長 500票 当確
2位 源頼朝 350票
3位 武田信玄 300票
4位 伊藤博文 200票
1位の織田信長さんが当選者となりました。
2〜4位までの候補者は落選となりました。つまり2〜4位に投じられた850票は残念ながら選挙結果に反映されませんでした。これを死票といいます。
しかし源さんも、武田さんも、伊藤さんもまだ可能性はあります。衆議院は「小選挙区比例代表並立制」といって、小選挙区でだめでも比例代表と重複立候補が認められています。つまり比例復活の可能性が残されています。
衆議院・比例代表制
比例代表制は「政党」に投票します。全国を11ブロックに分けて、選挙戦が行われます。
政党は事前に候補者の当選する順番を決めたリストをつくり、獲得した票数に応じてリストの上から順番に当選者が決まります。これは拘束名簿方式と呼ばれます。
では、比例代表でも架空の選挙を体験してみましょう。
比例代表 架空ブロック(議席4名)
コンペイ党1位の織田信長は小選挙区で当選しているので勝ち抜けになります。コンペイ党は2位以下が順位を繰り上げていきます。
さあ、投票していきましょう!どれかひとつ好きな政党を選んでください。
選挙結果が出ました。この架空ブロックでは4名当選できます。
カリン党 900票
適党 600票
コンペイ党 480票
UFO党 300票
・・という結果でした。議席の配分は、政党の得票数を1、2、3の整数で割っていきます。その割り算の商の大きな順に議席が配分されていきます。これをドント式といいます。
全4議席ですから、商の多い順に議席を分配していきます。すると
カリン党 2議席
適党 1議席
コンペイ党 1議席
UFO党 0議席
・・となりました。武田さんと伊藤さんは見事、比例復活できました。源さんは比例でもダメでした。残念でした。
最高裁判所裁判官の国民審査
衆議院議員総選挙の時に、最高裁判所裁判官の国民審査が行われます。最高裁判所の裁判官が、ふさわしい者かどうかを国民が審査する制度です。
そんなこと言われても、裁判官がどんな人なんて知らないよ
・・という人が多いと思います。参考までに「国民審査公報」が配られますので、根気がある人は読んでみるといいかもしれません。
記入の仕方は、辞めさせたい裁判官の名前の上に✖️を書いてください。
注意すべき点は、信任でも◯を書いたら無効になるということです。✖️以外は書いてはダメ。逆に言えば全員辞めさせたければ、全部✖️でもいいのです。
✖️の数>何も書かれてない数→その裁判官は罷免(クビ)になります。
では、国民審査でも架空の審査を体験してみましょう。
辞めさせたい裁判官に✖️を付けてください。
審査結果が出ました。
徳川綱吉裁判官の罷免が決定しました。
(実際には国民審査で罷免された裁判官は一人もいません)
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