ロンドン・ナショナルギャラリー
ロンドンのナショナルギャラリーにやってきました。
トラファルガー広場に面しています。
広範な時代の西洋絵画代表作を集めた、ヨーロッパを代表する美術館です。なんとここが無料。
ロンドンの美術館・博物館はほとんど無料公開です。その分寄付で成り立っています。
さあ、早速鑑賞していきます。
ピエール=セシル・シャヴァンヌ「洗礼者聖ヨハネの斬首」
1869年頃の作品です。
ルーカス・クラナーハ(父)「ヴィーナスに訴えるキューピッド」
ハンス・ホルバイン(子)「リスとムクドリを伴う婦人の肖像」
ハンス・ホルバイン(子)「大使たち」
1533年の作品です。イギリスを訪れた二人のフランス大使を描いています。二人の間の様々な文物は、彼らの高い知性を表しているとか。足元には、細長い謎の物体が描かれていますが、これは、ナモルフォーシスという画法。この絵を斜めから鋭角的に見ると、この物体が頭蓋骨であることがわかる仕掛けになっています。
クインテン・マサイス「グロテスクな老女」
1525年頃の作品です。キモすぎる老女が右手に赤い花を持ち、男に求婚しようとしているとか?
ティツィアーノ・ヴェチェッリオ「バッカスとアリアドネ」
1522年~1523年の作品です。
ティツィアーノ・ヴェチェッリオ「ノリ・メ・タンゲレ」
1510年~1515年頃の作品です。「ノリ・メ・タンゲレ」とは「私に触れるな!」という意味らしいです。キリストは復活後、マグダラのマリアを慰めるために彼女の前に出現しました。キリストであることに気が付いたマリアは駆け寄るが、キリストは「ノリ・メ・タンゲレ」と告げました。
ティツィアーノ・ヴェチェッリオ「アクタイオンの死」
1559年~1575年の作品です。アクタイオンという狩人が、ついうっかり女神ディアナの裸体(泉で沐浴中だった)を見てしまい、激怒したディアナに鹿にされてしまう。
そして自分の猟犬に食い殺されてしまうという、身も蓋もない話。この作品は未完なのではないか、という説もあるらしい。
ミケランジェロ「キリストの埋葬」
1500~1501年頃の作品です。イエスの遺体を庭の墓に埋めようとしているところですが、未完のまま終わった模様です。
ミケランジェロ「聖母子と洗礼者ヨハネと天使たち(マンチェスターの聖母)」
1490年代頃の作品です。これも未完の作品です。
ラファエロ「教皇ユリウス二世の肖像」
1511~1512年の作品です。ローマ教皇でありながら、稀代の政治家でもあったユリウス2世の迫力が伝わってきます。
アーニョロ・ブロンズィーノ「愛の勝利の寓意」
1545年の作品です。ロンドン・ナショナルギャラリーで最も有名な作品かもしれませんね。謎めいた寓意に満ちた魅力的な作品。
パオロ・ヴェロネーゼ「愛の寓意、Ⅱ(侮蔑)」
ロレンツォ・ロット「ルクレツィアの素描を持つ婦人」
1530~1533年頃の作品です。
ヤン・ホッサールト「三王礼拝」
クロード・ロラン「海港〜シバの女王の船出」
ヨハネス・フェルメール「ヴァージナルの前に立つ女」
1672年~73年頃の作品です。けっこう晩年の作ですね。珍しく窓からの光に逆を向いています。
ヨハネス・フェルメール「ヴァージナルの前に座る女」
1675年頃の作品です。75年といえば没年だから、本当の最晩年の作品です。
綺麗ですけどもフェルメール特有の技巧の冴えが少ない、と見なされがちな作品です。
ピーテル・パウル・ルーベンス「平和と戦争」
1629年~1630年の作品です。
ピーテル・パウル・ルーベンス「パリスの審判」
1597年~1599年頃の作品です。
ピーテル・パウル・ルーベンス「パリスの審判」
1632年~1635年頃の作品です。
ピーテル・パウル・ルーベンス「サムソンとデリラ」
1609年頃の作品です。
ピーテル・パウル・ルーベンス「シュザンヌ・フールマンの肖像」
1622年~1625年の作品です。
レンブラント・ファン・レイン「34歳の自画像」
レンブラント・ファン・レイン「ベルシャザルの饗宴」
1636年~1638年頃の作品です。
ニコラ・プッサン「黄金の仔牛の礼拝」
ニコラ・プッサン「モーセの発見」
ディエゴ・ベラスケス「茶と銀の装いのスペイン王フェリペ4世」
1631年~1632年頃の作品です。
ディエゴ・ベラスケス「台所の情景〜マルタとマリアの家のキリスト」
ディエゴ・ベラスケス「鏡のヴィーナス」
1647年~1651年頃の作品です。ベラスケスの裸婦画として唯一生き残りました。
カラヴァッジョ「エマオの晩餐」
1601年の作品です。
カラヴァッジョ「洗礼者の首を持つサロメ」
1605年の作品です。
サッソフェラート「祈る聖母」
ユベール・ドルーエ「ポンパドール夫人」
1763年~64年の作品です。
ウイリアム・ターナー「解体のための最後の停泊地に引かれていく戦艦テメレール号」
1838年~39年の作品です。
ジョシュア・レイノルズ「コックバーン夫人と息子たち」
1773年の作品です。
ジョセフ・ライト・オブ・ダービー「空気ポンプと鳥の実験」
トマス・ゲインズバラ「アンドルーズ夫妻像」
1750年の作品です。
トマス・ゲインズバラ「ウィリアム・ハレット夫妻」
カナレット「サン・ヴィダルの石工工房」
ポール・セザンヌ「女性大水浴図」
1894年~1905年頃の作品です。
クロード・モネ「トゥルービルの海岸」
クロード・モネ「睡蓮の池」
1899年の作品です。
ピエール=オーギュスト・ルノワール「セーヌ川のボート遊び」
エドガー・ドガ「浴後、身体を拭う女」
エドガー・ドガ「父の書斎のエレーヌ・ルアール」
オディロン・ルドン「花に囲まれたオフィーリア」
フィンセント・ファン・ゴッホ「ファン・ゴッホの椅子」
1888年の作品です。
フィンセント・ファン・ゴッホ「ひまわり」
1888年の作品です。
アンリ・ルソー「虎のいる熱帯の嵐」
アンリ・マティス「グレタ・モルの肖像」
ジョルジュ・スーラ「アニエールの水浴」
1884年の作品です。セーヌ川沿いで、都市住民たちがのんびり余暇を過ごす様子です。
クロード・モネ「ラ・グルヌイエールの水浴」
1869年の作品です。
エドゥアール・マネ「マクシミリアンの処刑」
1867年~68年の作品です。フランスの画策で「メキシコ皇帝」とされた、ハプスブルグ家のマキシミリアンの最期を描きます。いったんは皇帝となったものの権力基盤はなく、すぐにクーデーターが発生し、逮捕・処刑されてしまいました。
カミーユ・ピサロ「シデナムの並木道」
ポール・ドラローシュ「レディ・ジェーン・グレイの処刑」
1833年の作品です。ジェーン・グレイは、1553年7月10日にイングランド史上初の女王となるも、わずか9日後に政敵メアリー1世によって廃位させられ、ロンドン塔に幽閉されます。その7か月後、16歳4か月の若さで処刑されたことで知られます。目隠しされたジェーンが手探りで探すのは断頭台。背後では卒倒する侍女と、沈鬱な表情の首切り人。
ジェーンの処刑は実際には屋外で行われたらしいが、ドラローシュは陰鬱な雰囲気を出すためか、あえて地下牢に設定したよう。ロンドン留学中の夏目漱石も、この絵に接して言葉を失ったという。
My sweet Lady Jane,
when I see you again
Your servant am I and will humbly remain
コジモ・トゥーラ「春の寓意像」
ここからは別館Sainsbury wingに移動します。中世絵画〜ルネッサンス期中心の展示がなされています。この作品は1455〜1463年頃の作品です。
ジョヴァンニ・ベリーニ「レオナルド・ロレダンの肖像」
1501年頃の作品です。
アンドレア・マンテーニャ「ローマへのキュベレ崇拝の導入」
1505〜1506年の作品です。
サンドロ・ボッティチェリ「ヴィーナスとマルス」
1483年頃の作品です。愛の女神ヴィーナスが眠れる軍神マルスを見つめます。
ボッティチェリ独特の、物憂げなヴィーナスの表情。ボッティチェリの理想の女性シモネッタが重なっていると言われます。
ラファエロ「アレクサンドリアの聖カタリナ」
1507~1508年の作品です。聖女カタリナの艶かしい身体のよじりに、レオナルド・ダ・ヴィンチの影響が見られるといいます。
カタリナは聖なる光を浴びながら、彼女を車裂きの刑に処するための車輪にもたれかかっています。
ラファエロ「聖母子と洗礼者ヨハネとバーリの聖ニコラウス」
1505年の作品です。ペルージアの教会の礼拝堂に飾るために描かれました。中央に聖母子、右側が聖ニコラウス、左側が洗礼者ヨハネです。
ラファエロ「カーネーションの聖母」
1507年頃の作品です。
ピエロ・デラ・フレンチェスカ「キリストの洗礼」
ロヒール・ファン・デル・ウェイデン「読書するマグダラのマリア」
1435年頃の作品です。
ヤン・ファン・エイク「アルノルフィーニ夫妻像」
1434年の作品です。とある夫婦の婚礼の儀式を描写している。新婦は妊娠しているのかな?と思ったが、当時のファッションが身体をふっくら見えるものが流行していたそうです。奥の鏡に映るのは立会人か?
レオナルド・ダ・ヴィンチ「岩窟の聖母」
1503年~1506年の作品です。岩窟内は胎内を表すと言われます。
ここがショップです。やはりゴッホの「ひまわり」が売りみたいですね。
ルネッサンスからポスト印象派まで、西洋美術史をまとめて楽しめる美術館でした。
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