ロンドン塔
ロンドン塔の始まりは、1078年にノルマンディー公ウィリアム(即位後はウィリアム一世)が、現在のホワイトタワーの造営を命じたことからとされています。
元は要塞としてつくられただけあって、さすが。ものものしい。
ロンドン塔は、宮殿として、またそれ以外でもさまざまな利用法をされました。造幣局、天文台、動物園、そして政治犯の牢獄として最も知られています。
ライオンの像があるのは動物園時代の名残か?
↓ここからは別日の画像です。ロンドン塔へは地下鉄タワーヒル駅から歩いていけます。
今日はお祭りでしょうか?人がたくさんで賑やかです。
ここは元は要塞を守るためのお堀でした。(水が入ってた)
さあ入場していきます。
この独特の服装のおっさん達は、ヨーマン・ウォーダーズと言われる衛兵達です。別称はビー・フィーターとも言うらしい。
もともとは陸軍退役軍人で、しかもかなり偉かった人達らしい。このチェーンの外側の建物は、ヨーマン・ウォーダーズ達が国家に支給された邸宅であるとか。
家を貰えるぐらいだから相当偉かったんでしょうね。怒らせると怖いらしく、立ち入り禁止のところに入ったりすると、凄い勢いで怒鳴られるそうです。ヨーマン・ウォーダーズ達はガイドもしてくれます。
トレイターズゲート(反逆者の門)
多くの処刑者が、テムズ川からこの門を潜りロンドン塔に送られて、多くは帰れませんでした。
テームスは彼らにとっての三途の川でこの門は冥府に通ずる入口であった。
(夏目漱石「倫敦塔」)
アン・ブーリンも、その娘エリザベス一世も、レディ・ジェーン・グレイも、トマス・モアもこの門をくぐりました。
ミディーバル・パレス
トレイターズゲートの反対側の塔が、ミディーバル・パレスです。
中世の香り漂う場所です。
ここがロンドン塔を城として完成させたエドワード一世の居室です。
王のベッドが再現されてます。
三匹のライオンのマークは、イングランド王のトレードマーク。
あちらは王のお祈りの部屋です。
ステンドグラスの下のところは少し窪んでますが、水が入ったボウルを置いて、お清めするところらしいです。
ここはエドワード一世の父・ヘンリー三世の居室です。
八角形の形状をしています。
窓からは先ほどのトレイターズゲートが見えます。王はここから全てが見渡せたのです。
ここはヘンリー六世という王が、祈祷中に殺害された場所だそうです。
このヘンリー六世は政治力に乏しく、15世紀の薔薇戦争という内戦を抑えることができませんでした。
しかし教育政策には力を尽くし、現在のイートン校やケンブリッジ大学キングスカレッジを創設しました。今も毎年、ヘンリー六世の命日になると両校の総長が現場に花を手向けに来ます。
ワタリカラスがいますが、カラスはロンドン塔の象徴と言われます。
1666年のロンドン大火の際、大量の死者が出て、それをついばむカラスが大発生しました。
チャールズ二世が駆除しようと思い、占い師に相談したところ、「カラスを駆除してはいけません!もししたら、ロンドン塔は倒壊し、英国に災いが起きるでしょう」と言われてしまいました。
以後、ロンドン塔には最低6羽(予備含め7〜8羽いるとか)のカラスが、常駐?するようになったそうです。逃げられないよう片羽根は切ってあるらしい。
こういう非合理的なことを延々と続けるところが、伝統国家の魅力ですね。新興人工国家だったら、損か得かしか価値の判断基準がない。
コスプレおばあさん、中世の中産階級の衣装です。
商売でなくボランティアで、イングランドの昔の文化を伝えてくれるみたい。
ホワイト・タワー
次はロンドン塔の天守閣ホワイト・タワーに入場します。
ここは15世紀に有名な事件があった場所です。「塔の中の王子たち」と言われる出来事です。
12歳のエドワード五世と弟の二人が、ロンドン塔で戴冠式を待つ間にいつのまにか行方不明になり、忽然と消えてしまいました。そして、いつしか暗殺説が取り沙汰されるようになりました。王位を狙うリチャード三世などの政敵の仕業じゃないか?と言われています。
二人の遺骨が見つかったのは、200年後のこの場所でした。ちなみにDNA鑑定も行われ、エドワード五世兄弟の遺骨に間違いないとされています。この二人の幼い兄弟の悲劇は、作家の創作意欲をそそるらしく、様々な作品で取り上げられています。
ホワイト・タワーの中は、今は武器展示室です。
ヘンリー八世らイングランド国王達の甲冑・武具が飾られます。ヘンリー八世の甲冑はさすが暴君らしい巨大さですね。ヘンリー八世の甲冑は30kgあったとか!
これが悲劇のチャールズ一世。ピューリタン革命で処刑された人です。なんか小柄な感じです。
ジュエル・ハウスはすごい行列。
530カラットの世界最大級ダイアモンドもあるとか。国王の即位式に使う王冠や笏があるため、今も衛兵(彼らは現役兵)が守ります。
ジュエル・ハウスに行くなら、やはり午前中じゃないとダメですね。行列に並ぶ気が起きず、スルーしました。
セント・ピーター・アド・ビンキュラ礼拝堂
ここには「九日間の王女」ことレディ・ジェーン・グレイや、アン・ブーリンらの王女が眠ります。
普通はツアーとかでなければ入場できない場所らしいんですが、この時はたまたま入れました。
白と黒の建物がクイーンズ・ハウスです。
ここにも衛兵がいますね。
今は衛兵と家族たちの住居のようですが、実はかつてアン・ブーリンが住んでいたところらしいです。
タワー・グリーンの処刑場跡
ここでレディ・ジェーン・グレイや、アン・ブーリンらの王女が処刑されました。
ジェーン・グレイは、1553年にイングランド史上初の女王となるも、わずか9日後に政敵メアリー1世によって廃位させられ、ロンドン塔に幽閉されます。その7か月後、16歳の若さで処刑されたことで知られます。実際には屋外で処刑されたわけですが、ドラローシュはあえて陰鬱な雰囲気を出すために、地下牢に場所を変えたのですね。
ブラッディ・タワー
ここで12歳のエドワード五世と弟の二人が殺害され、ホワイト・タワーの地下に埋められたそうです。映像で二人の少年の悲劇を説明してくれます。
なんと拷問器具の展示も行われています。
拷問で有名な人は、国王ジェームズ一世を爆殺しようとしてバレたガイ・フォークスという人。
さすがに大逆罪だけあって、拷問は凄まじく、ガイは全てを白状して生き絶えました。
地下鉄ベイカーストリート駅
この名前でピンと来る人も多いのではないでしょうか?
推理探偵小説の古典シャーロック・ホームズの舞台になったのが、ここベイカーストリートなのです。駅前にはいきなりホームズの銅像が。
シャーロック・ホームズ博物館
噂通り、かなりの混雑ぶりです。博物館にはホームズやワトソンの部屋が再現されてるのだとか。こりゃファンにはたまらない。博物館前で記念撮影もできるみたい。
博物館隣のショップは、入館者以外でも自由に入って買い物できます。
帽子にパイプは必ずあると思ったよw
ロンドン・ビートルズ・ストア
シャーロックホームズ博物館の隣が、ロンドン・ビートルズ・ストアなのです。
ざっと見て、まあこんなものか、という感じかなw
イッツ・オンリー・ロックンロール
シャーロックホームズ博物館の対面にあるのが、ロック専門店「イッツ・オンリー・ロックンロール」です。
ストーンズはじめ、色々なミュージシャンのグッズを扱ってましたね。とりあえずザ・フーのシャツが欲しかったので、買いました。
ミュージシャンのサイン入りアルバム?を結構な値段で売ってますね。こんな商売を堂々とやっていいのかw
この後はグリーンパーク駅からハイドパーク方面に向かいます。
イギリス空軍爆撃機軍団記念碑
まず目に入ったのは「イギリス空軍爆撃機軍団記念碑」です。なかなか勇壮な像ですねえ。
第二次大戦「バトル・オブ・ブリテン」では、英国空軍はドイツ空軍と死闘を演じました。
ここでの奮闘がドイツの快進撃にストップをかけることになります。
ウエリントン・アーチ
次に巨大な凱旋門「ウエリントン・アーチ」が見えてきました。
一度は島流しにあいながらも返り咲き、進軍を始めたナポレオンと、イギリス軍は世紀の決戦「ワーテルローの戦い」を戦いました。ウエリントン公アーサー・ウェルズリー率いるイギリス軍は、見事勝利し、国民的英雄となりました。
アーチの上に立つのは「戦争と平和の天使と馬車」だそうです。
「王立砲兵記念碑」です。
そこから北側に、愛馬にまたがるウエリントン公の銅像が聳えます。
もとはこの像が、ウエリントン・アーチの上にあったんだって!
さらにその北には、ウエリントン公の公邸アプスリーハウスが見えます。
豪華な調度で知られるとか。これは時間の都合で外観だけです。
ハードロックカフェ1号店
さてピカデリー通りの反対側に渡って、次の目的地です。これが「ハードロックカフェ1号店」です!
世界中にあるハードロックカフェも、ロンドンが最初だったんですね。
あまりにも混雑していて、入るのは諦めました。しかしその隣にハードロックカフェのロック・ショップがあります。
色々ありますね。とりあえずTシャツ買いました。
このショップの名物は、地下ミュージアム「VAULT 」なのです。
20分に一度の間隔で開放されて、地下に行きたい人は見学できます。
ここには超有名ミュージシャンの愛用した、楽器や衣類などが展示されています。すごすぎ。
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