小6上巻1回 予習シリーズ社会の徹底解説と暗記プリント

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公民の学習について

さて新小6は今回から「公民(政治・経済・国際)」という新しい分野の学習が始まります。中学入試社会において、あくまで主役は「地理・歴史」です。これらが入試では7〜8割のウェイトを占めます。ただ公民は「時事問題」と絡めやすいためか、分量としては比較的少ないですが、必ず出題するという学校がほとんどです。

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衆議院本会議の投票札

シリーズの中で特に重要な回は1〜4回ですね。公民の中核部分がここに集中しています。つまり2月の学習が全て。「2月を制するものが公民を制す」という感じです。しっかりやりましょう。

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国会議員の議員バッジ

また公民は、地歴に比べて「直球知識」の問い方が多いですね。平たく言うと「一問一答型」の問い方が多いということ。これはありがたくて、詰め込みで押し通せるんです。

地理・歴史の方は「変化球応用」の問い方が多くて厄介なんですよ。地理なら地図問題・統計問題、歴史なら年表問題・史料問題と、必ずひねってくるからね。

公民は、ちゃんとやれば得点源にしやすい。比較的美味しい分野であるということです。

基本的人権の尊重

今回の単元である「日本国憲法の三大原則」では①国民主権②平和主義③基本的人権の尊重の3つの内容を学習していくことになります。

 一番大変なのは基本的人権の尊重です。覚えることがいっぱいあるから。そもそも基本的人権とは・・イギリスやフランスで初めに唱えられた考え方で、「人間が生まれながらに持っている」とされる諸権利のことです。

 歴史的には欧州君主による苛烈な統治に対しての市民革命によって獲得された権利なので、国家権力、国家からの干渉を疑い、制限するという内容のものが多いですね。

ここが日本人には肌感覚としてわかりにくいところですよね。日本は幸いにも本当の意味の専制政治や革命を経験していないから。

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ドラクロワ「民衆を導く自由の女神」

自由権

a 身体の自由

嫌な想像だけど、もしあなたが逮捕されておまわりさんに取り調べされたとしても、現在の日本では拷問されたり殺されたりしません。しかし昔は国家による身体的な暴力は当たり前のように行われていました。

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江戸時代の拷問用の責台。このギザギザの上に正座させられる!
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しかも足の上には1枚40キロの抱石をのせられる。

ぐえ〜!恐ろしい!

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ちなみに現在の刑務所です。(網走刑務所博物館より)ずいぶん待遇は良くなった感じ!

その他、国家による強制労働や奴隷化などを禁じたものも「身体の自由」ですね。奴隷(どれい)というと、これも日本人にはピンとこないでしょうが、アメリカ大陸の黒人奴隷をイメージすると分かるのではないでしょうか。日本国憲法はアメリカ人が中心に作った憲法だから(原文は英語)、こういう内容が入っている。

 b 精神の自由

これは頭の中の考えや意見の自由。歴史的には多くの人物が、自分の意見を述べただけで、何の罪もなく処罰された例があります。

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松蔭吉田寅次郎(萩市、吉田松陰歴史館より)

吉田松陰は安政の大獄で斬首されましたが、何ら罪を犯していません。反幕府の発言はしていましたが、実行は何もしていない。安政の大獄ってほとんどこんな感じで、井伊大老派から見て「危険人物」とされたら、何の罪もなく処刑されてしまう。かなり理不尽なものでした。

あと思想や言論の自由を奪ったものとして必ず覚えておきたいのは、1925年の「治安維持法」です。本来は社会主義革命運動の阻止として制定されましたが、問題は運用にありました。社会主義者、共産主義者のみならず、自由主義者など、戦前の政府方針に逆らう者の弾圧に利用されたことから、戦前の最大の悪法とされています。

また「精神の自由」の中で、注目したいのは「信教の自由」ですね。これはどんな宗教を信じても、信じなくてもよい自由です。一番イメージしやすいのは、江戸時代のキリスト教禁教ですね。 

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キリシタンかどうかを調べるための踏絵(絵踏)です。
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それに対してキリシタン庶民が密かに信仰した「マリア観音」です。

政教分離」の原則というものが憲法で定められていますが、政府や地方自治体が宗教的に中立でなければならないという考えのことです。戦前の国家神道を意識しているのでしょうが、国家が特定の宗教に特権を与えたり、宗教活動を行なったりするのを禁じるものです。これが拡大解釈され、「総理大臣の靖国神社参拝」が批判されることもありますが、全く的外れな難癖だと思います。なぜなら伊勢神宮に毎年参拝しても何も批判されないのだから。

 

c 経済活動の自由

経済活動っていうのは、生きるために住みたいところに住み、自由に働き、お金(財産)を儲けることです。

「ぼくは野球選手になりたいっ!」「私は先生になりたいっ!」これを職業選択の自由といいます。身分制度の厳しかった時代には、そういう自由がありませんでした。

平等権

すべて国民は法の下に平等であって、人種・考え方・男女・身分・家柄などによって差別されない、という考え方です。

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アメリカのリンカーン大統領。黒人奴隷解放を訴え、南北戦争を戦った。

まあ、これは分かりやすいですね。人種差別とかは日本人にはイメージしにくいだろうけど。性差別などは、歴史を思い出してみるとわかります。

 1890年に行われた「第1回衆議院議員総選挙」の選挙権の資格を覚えていますか?

直接国税15円以上納める満25歳以上の男子

でしたね。昔は国際的に、選挙権は兵役の義務とセットで考えられていました。兵役を免除される女性には選挙権は与えられない、という考え方が国際標準だったのです。

社会権

さて、ここがポイントです。これは今までの自由権、平等権とはちょっとタイプが違う基本的人権ですね。今までの2つは「国家からの不当な迫害や差別から、国民を守る権利」でした。

ところが社会権は逆に「国家に対して、貧困や病苦などで苦しむ国民を守るよう要求する権利」なんですね。 

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金か夢かわからないくらし・・

社会権は比較的新しい基本的人権で、20世紀になって確立した人権です。最初に第一次世界大戦後のドイツの「ワイマール憲法」という憲法で保障されました。

資本主義が発達すると競争が激化し、貧富の格差が目立ってきます。豊かな者はどんどん富を集積するけど、貧しい者はご飯や着るものにも困るような状態が現れてきます。

貧しい者はそのまま放置したら死んでしまうでしょう。誰かが弱者を救わなければならない。地獄に落ちる前に、セーフティネットを張ってあげないといけない。

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それができる力があるのは国家だけなのです。すべての国民が健康で文化的な最低限の生活を営めるよう(これを生存権という)、転落しないようセーフティネットを張ってくれるイメージです。

 具体的に言うと、健康を害した時は「健康保険」、歳をとったら「年金保険」、貧しくて暮らしていけなくなったら「生活保護」など。国から助けてもらえる仕組みです。これを社会保障制度といい、生存権の考え方に基づいています。

 また社会権の具体例は「子どもの社会権」、「大人の社会権」に分けて考えると、覚えやすいです。

子ども⇨「字も読めない、書けない。足し算もできない」子どもでは、将来使い物になりませんよね、普通。職にも就けないでしょう。だから国は小中学校の9年間は義務教育として、すべての子どもに授業料なしで普通教育をしてくれるのです。

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大人⇨子どもが学校だったら大人は? そう、仕事ですよね。勤労権というものがあります。仕事を失った時、ハローワークなどで仕事を紹介してくれたり、または失業保険といってある期間お金を支給してくれます。労働組合で活動するための労働三権(団結権、団体交渉権、団体行動権)も保障されています。

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