アクセス
地下鉄日比谷線「広尾」駅徒歩10分、地下鉄南北線・大江戸線「麻布十番」駅徒歩15分
入試日程・募集人数
偏差値
四谷大塚結果80%偏差値
日能研結果R4偏差値
サピックス80%偏差値
大学合格実績
学校の紹介
基本情報
週6日制(土曜は3時限)・登校時刻8:00(冬8:20) 制服なし 7クラス
沿革・校風
1895年、江原素六が麻布尋常中学校を創立。戦後の学制改革を経て麻布中学校・高等学校となり、現在に至る。「自由闊達」な校風と「自主自立」の精神のもと、生徒たちはのびのびと学園生活を送っている。
明文化された校則はなく、髪型、服装も自由。遅刻してもペナルティなし。学校行事もほとんど生徒の手によって運営されている。
生徒教員の間の垣根は少なく、常にフレンドリーな雰囲気である。先生はさん付け、またはニックネーム呼びが普通に許される。一見舐め切った態度に見えるが、根底には先生への信頼と敬意があると言う。
大学現役合格率は高くはないが、浪人した場合は東大や医学部を目指すパターン。東大合格者数が戦後ベスト10を外れたことがない唯一の学校である。
環境
坂の道・麻布は周囲には大使館が多く、麻布中の右隣にもカタール大使館がある。麻布中の教室棟は中庭を囲むようにロの字型になっている。
1932年建築の校舎は、堅牢さとデザイン性を併せ持ち、エレガントなデザインである。職員室は部屋の中に廊下があり、生徒が自由に行き来できる「通り抜け職員室」で、質問しやすい環境にある。
理科棟は、1階が地学、2階が生物、3階が物理、4階が化学のように、それぞれの教科で階を分け、計8室。図書館は約8万冊の蔵書で、多岐に渡ったラインナップ。自習に読書に、生徒たちにとっては居心地の良い空間になっている。建物は古くてもソフトには力を入れており、図書の予算だけでも毎年500万を充てている。
弁当は持参が推奨されている。食堂はあるが、大変混み合うようである。
2015年竣工の体育館は地下1階、地上4階建で、全館空調。アリーナはバスケ、バレーの公式戦ができる国際規格。その他に、剣道場や柔道場、人工芝のオムニコート2面があり、「ホワイトモンスター」の異名をとる。
中学での学習
戦後いち早く、高校募集を行わない完全中高一貫教育を実施した。カリキュラムは画一的なものではなく、独自教材を使用して、生徒の自発的創造力を育てるよう工夫している。楽しく、生徒の知的好奇心を引き出す授業が展開されている。どの授業も板書は多く、授業中はしっかりノートをとって、家で復習していく。毎年クラス替えを行うが、習熟度別クラス編成は行っていない。
数学は独自に編成したプリントや冊子を使い、数学の楽しさや美しさを伝えていく。中3から高校内容を取り入れる先取り学習を実施している。小テストは行われるが、合格基準は設けられず、生徒の能力や人物に応じてアドバイスをしていく。
英語は中学各学年で週1時間、外国人のネイティブスピーカーによる英会話の授業を実施している。英語は中2中3では分割少人数授業を行う。
国語はオリジナルプリントや文庫本などを使用して、深い理解を目指している。中2から古文があり、中3では漢文が週1時間ある。漢文は高2まで必修。また中学国語の総まとめとして、授業で学んだ作家の作品を1年間かけて研究する「共同卒業論文」を作成する。5、6人の班を組んで、意見をぶつけ合い、論文にまとめていく。これらは授業時間は充てず、昼休みや放課後などを使って行われる。
社会は中1では世界地理と世界史を統合した「世界」の授業を実施している。オリジナル教材を使用し、地域ごとに歴史、地誌、経済、現代事情まで融合して学んでいく。中2の地理「防災」の授業では、サバイバル・ウォークと称して、学校から家まで実際に歩いて帰ってみる体験をする。高1では「現代」について、さまざまな角度から学習する。年度末には各自が自由にテーマを選んで研究し、論文としてまとめる「基礎課程修了論文」(通称「修論」)を提出する。論文の中には大学院生が書いたのかと見紛うような出来のものも多いという。
理科は中学から物理・化学・生物・地学の4分野に分かれ、それぞれ専門の教員が担当する。高1までは4分野必修で、高1理科は週6時間授業が行われる。
中学・高校を通じて、レポートなどを書かせる学習が多く、これらをまとめた「論集」も発行される。中1~高2の体育は柔道か剣道かが必修となる。
高校での学習
高校では文系・理系のコース分けは行わない。だが高2から大幅な選択科目制も実施するので、結果的に文系・理系に分かれたようなクラス分けになる。
土曜日の3、4限は高1・高2を対象に「教養総合」の授業を実施する。この授業は麻布の教育方針を最もよく表す授業と言われる。既成のカリキュラムにとらわれない多彩な内容の30以上の講座から、興味のあるものを選択する。少人数のゼミ形式で、まるで大学のような深い探究が行われるという。または一つのテーマを数人の講師でリレー方式で担当する「リレー講座」もある。卒業生の現役官僚によるリレー講座「2050年の日本と行政のゆくえ」、うどんなどを原料から作り、科学的理解を促す「身近な食べ物を作ってみよう」、保護者を招いて独唱する「オペラを歌おう」、「麻布芥川賞を決めよう」、「くずし字が読める教養人になろう」、「青春小説から時代を読む」、「宇宙物理学入門」など、タイトルを見ただけで受けたくなる魅力的な講座が並ぶ。
最近の麻布では補習や小テストなども行われて、以前よりは面倒見が良くなってはいる。だが基本的には1から10まで教えるというより、学問の楽しさに気づかせ、自主自立を促し、個性を育てる指導が行われている。大学受験対応としては、塾通いをして補完をしている生徒が多い。
部活動・イベント
文化系20、体育系25のクラブがあり、野球部以外は中高合同で活動している。全国優勝の囲碁部、将棋部、チェス部、オセロ部など文化系クラブが実績を残している。
春の文化祭は生徒の企画・運営によって半年かけて準備され、様々な催しが行われる。700万とも言われる予算を生徒自身が管理運営する。これを取り仕切る文化祭実行委員会(文実)は学内では一目も二目も置かれる存在である。展示も個性的で、自分たちの好きなものを突き詰めて表現したものが多い。3日で2万人以上が訪れる一大イベントになっている。
文化祭で染髪している生徒を見て、チャラチャラした印象を持たれることもあるようだが、あくまで2割くらいの生徒がイベント用の盛り上げでやっているようで、文化祭後に元に戻す生徒が大半であるとか。
秋の運動会は文化祭と同様、運動会執行委員会によって全面的に企画運営される。 全学年を縦割りとした色別7チーム対抗で行われる。
国際教育
中国の河南省実験中学やカナダのブリティッシュ・コロンビア州のショーニガン・レイク・スクール、韓国の養正高校と、生徒の相互訪問を毎年行っている。
主な併願校
おすすめ併願校
3日の併願校としては早中よりも海城の方が受けやすいかもしれない。特に海城の社会は考えさせ、書かせる問題が多いので、麻布対策でしてきたことが生きる。
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