

日本の海岸線
長い海岸線をもつ日本
日本の海岸線は約3万5600km(北方領土含む)にもなります。地球の一周の長さが約4万㎞ですからかなり長いんですね。日本の海岸線が長い理由を考えてみましょう。

一つには、日本は島が多いことがあげられるね。



どのくらいあるの?



6852



やたらくわしいね。



そのうち6000は無人島らしいよ。
6852もある島の海岸線を、すべて足したらすごい長さになりそうですね。



もう一つは海岸線がギザギザだということだ。





たしかにギザギザね!



この海岸線をぴーんと直線にしたら、より長くなるよね。
都道府県の海岸線
都道府県・海岸線の長さランキング
1位 北海道(4457km、北方領土含む)
2位 長崎県(4183km)
3位 鹿児島県(2665km)
4位 沖縄県(2037km)
5位 愛媛県(1716km)



北海道が1位というのは予想がついたけど、長崎がすごいね。



でしょ?長崎の面積は北海道の20分の1しかないんだよ。



なんでこんなに海岸線が長いの?



それは島の多さだ!





すごくいっぱい島があるね!



長崎は島の数971。日本一なんだ。



だから面積のわりに海岸線が長くなるのね。


海岸の種類
人の手が加えられている海岸を人工海岸、人の手が加えられていない海岸を自然海岸と言います。自然海岸は砂浜海岸と岩石海岸に分けられます。
砂浜海岸のくらし・・九十九里浜
美しい弓形の砂浜
砂浜海岸の代表例は千葉県の「九十九里浜」です。


約66kmにもおよぶ、美しい弓形の砂浜海岸が続きます。砂浜海岸の多くは、九十九里と同じように弓形のカーブを描いています。


九十九里浜の漁業と農業
九十九里浜は遠浅の海岸のため、大きな船はとめられません。大きな船をとめるためには深さのある港が必要ですが、九十九里浜の浅さでは船は船底をこすってしまいます。


砂浜海岸は港のつくりにくさのため、漁業には向かず、その代わり海水浴場には向いています。


むかしは海岸から網(あみ)を引く地引きあみ漁がさかんに行われていました。現在は観光客向けの観光地引き体験のような形で残っています。


地引きあみでとられたイワシは、食用のほか、干してほしかと言われる肥料にもなりました。




九十九里浜の内側の平野では、野菜や草花づくりも行われ、東京へと出荷されます。上の写真でわかるように、砂浜の内側には砂を防ぐ森林(防砂林)が植えられ、さらにその内側には住宅地や農地がつくられます。
代表的な砂浜海岸として、鳥取県の鳥取砂丘も覚えておきましょう。






岩石海岸のくらし・・三陸海岸
岩石海岸の代表例は青森県・岩手県・宮城県に広がる三陸海岸です。





このへんの昔の国名は「陸前」「陸中」「陸奥」といって、そこから三陸と言われているんだよ。
ギザギザのノコギリの歯のような入りくんだ海岸で、深さもある海岸です。


このような海岸をリアス海岸と言います。(元はスペイン語です。スペインのガリシア地方にはこのような海岸が多い)以前は「リアス式海岸」と呼んでいて、皆さんの先輩たちはそう習ったんですが、最近はなぜか「リアス海岸」というのが一般的な呼称になりました。


出典:京大生ブロガーいぶきさんのブログ
むかしは「氷河期」と言って、日本列島もロシアぐらいの寒さでした。



なるほど、もともと谷だったなら深い港になるよね〜!



三陸海岸には日本を代表する漁港があるんだよ。





全部読めないんですけど



たしかに難しいね。八戸(はちのへ)、気仙沼(けせんぬま)、石巻(いしのまき)と読むんだ。
三陸沖から銚子沖にかけては、寒流と暖流がぶつかる潮目(潮境)ができやすいです。潮目には、魚の餌になるプランクトンがたくさんいるため、漁業に適しています。


またリアス海岸の入り江は、波が静かな海のため、養殖(育てる漁業)も盛んです。


おそろしい津波
入り江の多い三陸海岸では、地震の後に発生する津波の被害を受けやすいです。2011年の東日本大震災で発生した津波はおそろしいものでした。海底地震で発生した巨大な波が、入り江の奥に進むにつれて高く押し上げられ、町をおそったのです。


防潮林や防潮堤がつくられましたが、東日本大震災の時の巨大津波は、それらを破壊して町に押し寄せました。


日本のまわりの海
日本のまわりの海を言えるようになりましょう。


日本のまわりの海・解答


北海道の北の海・オホーツク海には冬に流氷が押し寄せることで有名ですね。


九州の西の海・東シナ海はゆるやかな深さ200メートルぐらいの大陸棚(たいりくだな)という海底が広がっています。ここは太陽の光が届きやすく、プランクトンや海草が育ちやすいため、たくさんの魚が集まります。


東シナ海の「シナ」とは中国(チャイナ)のことを意味します。つまり中国大陸の東側の海という意味なのですね。
日本の東側や南側には海が深くなっている海溝(かいこう)があります。これは海のプレートが陸のプレートの下に沈み込んでいるところです。





プレートって何すか?



プレートとは地球の表面をおおう、厚さ数10~200kmぐらいの岩石でできた層のこと。1年間に数センチずつ動いyているんだ。


プレートの境目は大きな地震の震源になることが多いのです。上の図からは東日本大震災の震源地が、北米プレートと太平洋プレートの境目だったことが想像できると思います。


フィリピン海プレートとユーラシアプレートの境目にある南海トラフでは、次なる巨大地震が発生するのではないかと危ぶまれ、災害への対策が急がれています。


コメント