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中国・四国地方の自然
地形
中国山地はなだらかな高原のような山地です。だいたい200〜500mぐらいの比較的低い山で構成されています。一方、四国山地は高くて険しい山地です。西日本特有の地形なんですね。
日本海の海岸線は単調で、日本最大級の鳥取砂丘があります。
鳥取砂丘ではラクダにも乗れます。
山口県は秋吉台のカルスト地形が有名。石灰岩が雨水などによって浸食された地形です。
四国には火山はありませんが、中国地方には伯耆(ほうき)富士と言われる大山があります。
瀬戸内海には多くの島があります。香川県の小豆島は仔牛の形に似ていますね。
主な河川を紹介します。高知には最後の清流と呼ばれる四万十川があります。橋桁がない沈下橋ですね。増水の時に水の抵抗を受けにくくすることで、橋の倒壊を防ぎます。
四万十川が高知平野に注いでいると思い込んでいる人がいますが、四万十川は中村平野に注いでいます。
高知平野に注ぐ川は仁淀川です。これが同じ促成栽培が盛んな宮崎平野とゴチャゴチャになりがちなので整理しておきましょう。
これは四国三郎こと吉野川の急流。吉野川は徳島平野にそそぎます。吉野川からは讃岐平野に香川用水を引いて、干害に備えます。
中国地方では、河口の三角州が広島平野を形成する太田川が重要です。
中国・四国地方を分けると
まず基本前提は「2つを4つに分け、3つにまとめる」理解です。
気候
①太平洋側(南四国地方)
「日本海流」と「夏の南東の季節風」の影響で、夏に降水量が多いので凸型になります。6〜9月に雨が多くなりますね。梅雨や台風の影響も大きいですね。
②瀬戸内地方(山陽地方+北四国地方)
北には「中国山地」、南には「四国山地」があるため、夏も冬も季節風の影響を受けにくいです。二つの山地にはさまれているため、夏も冬も降水量が少なくなります。
↓8月の降水量が激減していることにも注目したいですね。
讃岐では梅雨が明けたらもう雨は降らない感じらしい。
少雨地帯の見分け方は降水量200㎜と気温0℃の線に赤線を引き、降水量の棒グラフが一度も赤線を超えない地帯=少雨地帯と覚えておきましょう!
③日本海側(山陰地方)
「対馬海流」と「冬の北西の季節風」の影響で、冬に降水量が多く、凹型になります。1月や12月が降水量は多めだということがわかるでしょうか?
中国・四国地方の農林水産業
農業
鳥取では日本なしの栽培がさかんです。全国5位ぐらいの位置で、関東地方には負けますが、「二十世紀梨」に限って言えば、全国の半分が鳥取で栽培されており独占状態です。二十世紀梨は千葉県松戸市で発見され、その後鳥取に移植され発展を遂げました。
愛媛県はみかんの生産が全国有数ですが、減少傾向にあります。農家が高齢化しているため、段々畑の上り下りの負担が大きくなっているようです。またオレンジの輸入自由化の影響も大きく、愛媛ではキウイフルーツへの転作、また伊予柑やデコポンなど他の柑橘類の栽培など多角化が進められています。
広島県では生口(いくち)島などでレモンの生産が盛んです。広島県はレモンの生産が日本一で、養殖ハマチの餌にレモンを混ぜたりします。魚くささが少なくなり、柑橘風味が香るようになります。
岡山では児島湾の干拓を三大干拓地の一つとして、まとめて覚えておきましょう。児島では明治時代に児島湾が干拓されるようになりました。こういう時は必ずオランダの技術が導入されます。完成したのは昭和30年代に入ってからでした。
児島では土壌が塩分を多く含むため、米作りには向かず綿花栽培が盛んになりました。そこからジーンズ作りが盛んになり、今では児島は国産ジーンズの聖地となっています。
小豆島ではオリーブやしょう油の生産が盛んです。
高知平野では野菜の促成栽培が盛んです。南四国は黒潮の影響で暖かく、日照時間も長いため、本来なら夏野菜のナスやピーマンを冬から春に早づくりすることができます。
水産業
日本海側では境港市が重要です。読み方は「さかいみなとし」。鳥取県に属する本州日本海側随一の漁港です。カニやアジ、サバの漁業が盛んです。
これが宍道湖です。中海を通じて海水が流れ込みます。
宍道湖のしじみ漁は全国有数です。程よい塩分がしじみの成長に適しています。
広島県では広島湾のかきの養殖を覚えておきましょう。
愛媛県の宇和海沿岸では真珠やタイが養殖されています。
中国・四国地方の工業
瀬戸内工業地域が広がっています。瀬戸内工業地域はもともと海上交通の便が良く、また第二次大戦後に塩田や軍用地が埋め立てられ、工業用地が確保できたことから、重化学工業が発展しました。
特に化学工業の割合が多く、20%を占めることを覚えておきましょう。
倉敷市の水島コンビナートは有名です。倉敷は鉄鋼と石油化学がダブルでさかんな「ダブル都市」の一つです。
山口県にも周南市に石油化学コンビナートがあります。
広島市の自動車工業(マツダ)は有名ですが、広島市に周りを囲まれた府中町にはマツダの本社があります。府中町は小さな町ですが、マツダから入る税で常に豊かな財政状況であり、広島市との合併話を断り続け、「広島のバチカン」と呼ばれています。
瀬戸内工業地域は造船業がさかん。尾道市、今治市、坂出市、呉市がさかんです。呉は今も昔も日本海軍(自衛隊)の本拠地が置かれる軍都で、かの戦艦大和が秘密裏に建造された町です。呉市の「大和ミュージアム」では10分の1大和を見ることができます。
愛媛県といえば今治市のタオル。地元あげての地場産業として、お土産品には最適で誰にあげても喜ばれます。
愛媛県は製紙業が盛んで、静岡県に次ぐ生産額を誇ります。大王製紙(ティッシュペーパー「エリエール」と言えばわかるかな)の本社がある四国中央市で生産が盛んです。
山口県は原料の石灰石が豊富に採掘できるため、山陽小野田市や宇部市などでセメント工業が盛んです。山陽小野田市には「セメント町」なんて町もあります。
伝統工芸品は広島の熊野筆が重要です。これは受験生向けで五角形の筆だから、合格できます!というもの。書き味抜群でした。何か字が上手くなったような錯覚ができる。
岡山県では備前焼がつくられています。
備前焼は登り窯で2週間かけて焼きます。
中国・四国地方の交通
今回は何と言っても3本つくられた「本州・四国連絡橋」を覚えていきましょう。
A 児島・坂出ルート
岡山県倉敷市児島から、香川県坂出市を結びます。1988年に瀬戸大橋が開通し、本州と四国が初めて陸路でつながりました。橋の上部の自動車道路だけでなく、下部では鉄道も通っています。
瀬戸大橋は2階建てで、2階は自動車道、1階は鉄道になってます。
同じ年の1988年に北海道と青森県は青函トンネルでつながりました。
B 神戸・鳴門ルート
兵庫県神戸市と淡路島を結ぶのは、全長3991メートルの世界最長の吊り橋の明石海峡大橋です。また淡路島と徳島県鳴門市を結ぶのは、うず潮の海の上を通過する大鳴門橋です。これらはいずれも自動車専用道路です。
鳴門市ではうずしお観光船に乗れます。大鳴門橋の下では、ぐるぐるすごい!
C 尾道・今治ルート(瀬戸内しまなみ海道)
広島県尾道市と愛媛県今治市を結びます。1999年にできたこのルートは、島と島の間の橋の部分は、自動車以外に自転車や歩行者も渡れます。ただし77キロもあるので相当たいへんです。サイクル野郎はいつかチャレンジしてみるといいかも。
世界平和を求めて
広島県といえば二つの世界遺産。まずは「負の遺産(二度と繰り返してはならない教訓として)」の原爆ドームです。
接近してみると、瓦礫の残骸とかショッキングなんですよ。
これは資料館で見た被害状況。一番赤いところが全壊・全焼です。太田川の三角州平野というところが被害を大きくしたのかもしれない。
一方、下は長崎市の被害状況です。広島より強力なプルトニウム弾を使ったにもかかわらず、被害者数が少ないのは山がちな地形で熱線や熱風がさえぎられたということもあるでしょうね。
広島県のもう一つの世界遺産は厳島神社。日本三景の宮島までフェリーで行けます。
宮島には鹿さんがうじゃうじゃいます。
島根県の世界文化遺産は、石見銀山です。大田市にあります。
戦国時代の産出量は世界有数。日本は黄金の国・ジパングとしてヨーロッパにも知られるようになりました。中は寒いですから、夏場に行く時は、何か羽織れるものが1枚あるといいと思います。
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